【絵本のこと】子育て中のお母さんへのエールになる絵本
ことです。
突然ですが絵本は好きですか?
子育てしてますか?
子育て中の知人にプレゼントを考えていますか?
子どもが大きくなって赤ちゃんの頃の写真とか見てしみじみしてますか?
どれかにあてはまったらこれ
- 作者: 下田昌克,伊藤比呂美
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2013/02/15
- メディア: 単行本
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ネットで話題になったみたいですが知りませんでした。私は本屋さんで偶然見付けたので。
今日 わたしはお皿を洗わなかった
という文から始まります。
出産前はできていた片付けが全然できていない。ぐちゃぐちゃの部屋を見渡してため息をついているお母さんの姿が浮かびます。
…きっと疲れた顔してる。
人に見られたら なんていわれるか
このまま部屋がぐちゃぐちゃだったら誰も呼べない。
おじいちゃんとおばあちゃんが、急に赤ちゃんを見にきたらどうしよう。
ひどいねえとか、だらしないとか
今日一日、何をしていたの?とか
そうだね、口に出さなくてもきっとそう思われる。
きちんとしなきゃ。完璧にこなさなきゃ。
色んなことができてない。それを私が一番気にしてる。
でも
わたしは、
この子が泣きやむまで、
ずっとだっこしていた
そう、子どもと一緒にいた。
抱っこして、おむつを替えて、おっぱいをあげた。
寝付くまで何回もユラユラ揺らして部屋を歩き回って、背中を優しくたたいた。
腕が痛くなって、肩はよだれと吐き戻しで汚れた。
子どもの薄い爪が当たって首に赤い筋ができた。
たいしたことはしなかったね、
たぶん、それはほんと
そうだね、私より上手にできている人はたくさんいる。
私より大変な思いをしてる人もきっといる。
こんなことができないなら、この先はもっと不安。
そうやって、うんうん頷きながら読めます。
最後まで読んで本を閉じた時、この本の言葉の余韻がふわっと訪れます。
子育ては「子どもが好き」だけじゃ乗り切れない現実がいくつもあります。
ゆっくり寝たい、おしゃれして出掛けたい、夜お酒飲みに行きたい、なんていつ叶うか知れない願望をもて余して
やりたいことリストを「時間とお金がかからない順」に消化しようと考えて
自分のことより子どものことに時間もお金も、ついでに体力も使ってしまって
結局チェックを入れられなかった大半の項目を、来年再来年と延ばすんです。
子どもに添い寝しながら
「このままお昼寝してくれたら、お皿洗っておもちゃ片付けて…」
って思ってる内に寝ちゃっても、呑気にしてるわけじゃない。
おかずがお惣菜でも、さぼってたわけじゃない。
頑張ってるねって言ってもらえることが、どれだけ嬉しいか。
私が産むことを選んだんだから、私がやらなきゃいけないのは解ってる。
でも重荷に感じる時だってある。
みんなが乗り越えてることだけど、当たり前に出来ることじゃないから。
お母さんは毎日頑張ってます!
子どもと一緒に成長しています!
だからきっとうまくいくんです!!
理想通り完璧になんてできなくてもいい。
一生懸命なら愛は伝わるし、頑張ってる姿を見てくれている人は必ずいる。
だって、
夜、おやすみ前の絵本を読んで子どもの髪を撫でたら、ぎゅっと抱きついてきて「お母さん大好き」って言ってくれるんです。
保育園でもらったお菓子を、家族と分けるまで食べるのを我慢して未開封のまま持ち帰ってきてくれるんです。
久しぶりに実家に帰って母と話してた時
「優しい子に育ったね、よくやってるよ」
って言ってもらえたんです。
子どもを頑張ったねって褒める時、子どもにありがとうって言う時、すごく幸せです。
子どもからの「お母さん好きだよ」のサインにちゃんと気付いたことを、子どもに伝えられる瞬間、私がこの子の母親でよかったんだって思えます。
私の気持ちが、もっと伝わればいい。
もちろん、もっとこうして欲しいとか直してほしい所もたくさんあります。
同い年の友達と比べると、このままで大丈夫かなって不安になる時もあります。
でもこの本を読んだ時、今まで私がしてきた努力も子どもの可能性も、信じてあげようって前向きになれました。
そしてなにより、「私はこの子が大切なんだ」って再認識できました。
この子が大好き、この子を幸せにしたい。そう思えるなら私はいい親でいられる。
そう思った時の気持ちを思い出すためにも、定期的に読み返してます。